富野台詞もいいけど能條台詞もね

翔丸

 健康診断。業務の都合で予定日を今日に変更したら、10:30〜11:00に来いと言われたのだ。有り難い、堂々と二度寝ができた。市ヶ谷の某指定病院に着いた頃にはもう、雨は上がっていた。

 身長172㎝。体重は・・・69㌔。最近、夕食に炭水化物を摂取しないようにして腹筋も少々するようにしたお陰か、辛うじて60㌔台を死守。

 視力検査では気合で実力以上の数値を叩き出す。なんてことはない、上下左右の4択なのだ。全くの勘でも正答率は25%(笑)

 聴力検査。ヘッドフォンを、ものまね王座決定戦の平尾昌晃ばりに装着したら、「頭に乗せて下さいと!」とナースに怒られた。逆に「やる気マンマンですねっ♪」ぐらい言えんのか、コラ。


 「MONSTER」4巻迄完読。このまま読み進めて大丈夫だろうか。東西ドイツの時代、東の孤児院(実験場)でヒトラー以上の存在を作るという計画に基づいて育てられていたヨハン。このヘンはまだいい。しかしその後、4巻のラストでヨハン二重人格性が明らかになったコトが逆に俺の興醒めを誘った。ありゃ、フツーのハナシになっちゃうよ。

翔丸組に入るんだ」

 能條作品だと、「ゴッドハンド」はモロにヒトラー系のカリスマ独裁者の話で面白かった記憶があるし、「翔丸」に至っては、主人公・竹田翔丸の無茶苦茶なカリスマ性(もしかしたら案外カリスマってのはこういうものなのかも)が強力な牽引力となっている。なんたって翔丸にカッターで(主に顔を)斬りつけられたら、何故か斬られた人間は皆忠実な下僕と化してしまうんだから無茶苦茶としかいいようがないのである。敢えて何故かと問うならば、それはやはり翔丸がカリスマだから。なのだろう。

「人生・・・すなわち、これゲーム」

 いじめをうけていた少年・竹田翔丸は己の頬をカッターで斬り、(何故か)覚醒を得た。そして、翌日から自分をいじめた不良生徒(斬られて彼は翔丸の一番の忠実な下僕となってしまう!)をはじめ、教師も含めて学校の人間を次々とカッターで斬ることで下僕を増やし、終に学校を支配するまでになる。

翔丸組はヤワじゃねぇ!」

 翔丸は更に、ヤクザのドン、新興宗教の巫女(教祖)、大物代議士を斬り(勿論彼らも斬られた後は下僕です)、果てはその後にいる日本政財界の黒幕・・・神堂コンツェルン総師・新堂一と対決する。いやもう凄いです。お陰で「Let's ダチ公」読んでもあんまし無茶だと思わなかったくらい(笑)


「性格とはすべての非本能的努力の比較的連続体系!!」

 こんな無茶苦茶・荒唐無稽を”あの”能條タッチで描かれたら、そんな魅力的なキャラクターが能條台詞を喋ったら・・・。ゾクゾクしませんか?因みに、この作品は全編に亘って一人のジャーナリストが翔丸を取材している形(懐古録みたいな感じ)で描かれている。「○○は後に述懐する。」という形式が活きてくるのもこのためである。