このままではジリ貧だ!が口癖になるマンガ

大山総裁

〜啖呵あれこれ〜
路上にてヤンキー同士が喧嘩。
「やんのかコラァ〜!」
って凄むつもりが
「やんぬるかな〜!」
って言っちゃった。んで、相手も
「何ガンくれてんだ!」
って返すつもりが
「何悲嘆に暮れてんだ!」
って口語訳しちゃってました(実話)


 帰宅してTVつけたら実写版「鉄人28号」のCMが。
「鉄人は武器を持たないロボットなんだ!」
そうですが、あの鋼の拳は充分武器だよなぁ、と思うワケで。丸腰が弱いなんて誰が決めたのかね?ってか世代的には80年代の”太陽の使者 鉄人28号”というスリムな鉄人のイメージがあるんですけど。

 梶原一騎×つのだじろうという夢のコラヴォレーションで大山倍達という伝説を描いてみせた、不朽の名作「空手バカ一代」。極真の前身である大山道場のそのまた初期、自宅に突然現れた“人間凶器”の異名を持つ由利辰郎との対決シーンを突発的に思い出した。出された湯呑に指で孔開けちゃうんだモン、この人。とはいえマス大山の敵じゃないワケだが(笑)どんだけ強ぇんだよ、まぉう。

 突飛なエピソードが多過ぎる印象もあるけど、これがマス大山という現代フルコン空手の父の生き様なんですよ。後半で作画が突然影丸譲也氏に替わり、空手漫画としてのクオリティーが上がるのですが、やはりマス大山伝であるという観点で前半のつのだ先生のおどろおどろしい作画しか“ありえない”と思います。大山総裁の神秘性みたいなモンが漂ってきますから。

 まぁ、ナンといっても“あの梶原一騎”が梶原一騎先生足り得なかった作品だと思ってます。反面、梶原先生でなければこの作品は生まれなかったとも思ってますけど。矛盾?いえいえ、梶原ワールドは全開ですよ。ただそれ以上にマス大山が凄いってコト。毒をもって毒を制すというかなんというか。ま、読まなきゃ解って貰えないだろうってヘンな自信はありますね。もし生きてたらヒクソンノゲイラなんて指1本だぜ、マジ。

 でも一度だけ中国拳法の老人に負けるんだけどね(笑)。中国拳法に負けるというか所謂”円の足捌き”ね。だったら個人的に同じ位強い(というか計測不能領域)と思ってる合気道(養神館)の塩田剛三氏と対決して欲しかったかも。あとベタだけど柔道の木村政彦氏ね。

空手バカ一代(1) (講談社漫画文庫)

空手バカ一代(1) (講談社漫画文庫)