やわらか戦車よりやわらか機械

 久々YouTubeなんだけど、なんだかんだ言ってローカル保存しない(やり方知らない?)人とか多いみたいなのでプレーヤー使ってみる。(プレーヤー表示は重くなってしまうようなのでリンクだけにしました)

 今日はBEAT CLUBという英国の音楽番組のスタジオライブを集めた映像集で、プログレ編にあたる『FRONTIERS OF PROGRESSIVE ROCK』から。なんでここまで判るかと言うと、このヴィデオ持ってるから。んで、クリムゾンがあるのは知ってたんだけど、もしかして全部ネット上に分散して存在するんじゃないかと思って検索してみた次第。曲目と感想については基本的に以前の言及(http://d.hatena.ne.jp/STARLESS/20050130)から。


Knife Edge/Emerson,Lake&Palmer
http://www.youtube.com/watch?v=-B3UrB_dex8
キース・エマーソン[オルガン , アナログシンセサイザー & ムーグ・シンセサイザー]
グレッグ・レイク[B & Vo]
カール・パーマー[Dr]
 ABWHの遥か以前、メンバーの名前の頭文字バンドの先駆け。通称EL&P又はELPで、最も浸透しているのはELP。一時期カール・パーマーがバンドを飛び出してしまい、EL○になる危機に直面したが、新ドラマーにコージー・パウエルを迎えるという荒業でなんとかバンド名をELPに保ったのは有名な話か。それにしてもELPというバンドにとってのドラマーの条件が、テクニック面ではなく名前がPで始まることだというのは凄い話だ。だってビル・ブラッフォード級の天才よりも、林家ペー師匠やパウエル国務長官にドラムの練習させた方が確率高いってコトでしょ。デビュー直後あたりのしたたかさ満点のYOSHIKIなら、名前をPYOSHIKIに改名してでもハクのつきそうな、このビッグバンドに加入しようとしたんじゃないかな(笑)。そんな国務長官じゃない方のパウエル在籍時の曲(タイトル忘れた)が新日本プロレス中継のテーマに曲が使用されていたことがあり、本来無関係な筈のプロレスファンの口からELPという言葉を聞いたときはかなり驚いたものだが、彼らにとってのPがパーマーではなくパウエルだということが一番衝撃だったのを思い出す。

【追記】よくよく視ると画面端にBSの文字が!BSで放送したのか!おあぁ、レアだと思ってたのにぃ(泣)

エマーソン,レイク&パーマー

エマーソン,レイク&パーマー


Larks' Tongues In Aspic/King Crimson
http://www.youtube.com/watch?v=CrT2jEv_Yws
ロバート・フリップ[G & メロトロン]
ジョン・ウェットン[B &Vo]
ビル・ブラッフォード[Dr]
デヴィッド・クロス[ヴァイオリン]
ジェイミー・ミューア[Dr , Per & 奇行]
 最も謎というか伝説的メンバーであるミューア和尚(後にチベット行って僧侶になってしまうところからこう呼ばれる。画家もやってる)在籍時の、所謂クリムゾンの史上最強と言われる時期の映像って激レアな筈。和尚は実際パーカッション中心だが、一応ドラムセットもしっかり組んであるので、2000年以降の新生クリムゾンがギター、ドラム、チャップマン・スティック(所謂10弦ベース。ベースとキーボードの中間的な感じ)をそれぞれ2人ずつというダブルトリオ編成になる訳だが、その源泉がここに!なんて勝手にほくそ笑んでみたりする(それをいったら80年代の日本公演時で既にギターのエイドリアン・ブリュー用にドラムがもう1セットあったっけ)。それにしても和尚は演奏中に落ち着き無くウロウロしながらホイッスル吹いたり鉄板叩いたりとヤりたい放題だが、その1音1音が曲全体を牽引しているというのが実に興味深い。

太陽と戦慄(紙ジャケット仕様)

太陽と戦慄(紙ジャケット仕様)


Hang On To A Dream/The Nice
http://www.youtube.com/watch?v=JrCBWzhlCVM
キース・エマーソン[ピアノ]
リー・ジャクソン[B & Vo]
ブライアン・デヴィソン[Dr]
 1970年、キース・エマーソンELPを結成したために解散。キース・エマーソンキース・エマーソンによるキース・エマーソンのためのバンド。


Composition Based On 3 Tunes/Soft Machine
http://www.youtube.com/watch?v=qqPq-eZkn3s&eurl=
ロバート・ワイアット[Dr & Vo]
ヒュー・ホッパー[B]
マイク・ラトリッジ[オルガン & ピアノ]
エルトン・ディーン[アルトサックス & サクセロ]
 ヒュー・ホッパー程”動かない”ベーシストもなかなかいないのではないだろうか(次点:BOOWYの回文みたいな名前の人)。中途半端な姿勢に傾いて、そっぽを向いたまま黙々と弦を弾くのだが、それが妙に格好イイ訳で。あと、ロバート・ワイアットを観ていると後々訪れる悲劇(事故で半身不随に。でも音楽活動を続けるところがまた凄い)のことを考えてしまって、一寸辛いかな。

【追記】んで、未だにこの曲をCDで聴けない(探してもこんなタイトルの曲がないような気が・・・)んだけど、インプロ系の半オリジナル?ドラムの音が籠ってるなぁと思ったらいつの間にかスティックじゃなくて素手で叩いてるロバート・ワイアット師匠とか「オエオエ」タイムのロバート・ワイアット師匠とかやっぱ最強すぎます。ヒュー・ホッパーの独特の構え方(通常よりも体の側面に楽器の正面が来る感じ)とか、なんというか武士道ライクにカッコイイ。たまに仰け反るところなんか堪らないですね。本日の目玉です、マジで。


Truckstop Gondolero/Kraftwerk
http://www.youtube.com/watch?v=Axz8RVtwJ9Q
フローリアン・シュナイダー[フルート]
クラウス・ディンガー[Dr]
ミヒャエル・ローター[G]
 驚いたことに、映っているのもクレジットもこの3人だけ。フローリアンと同じく創立メンバーである筈のラルフ・ヒュッターは何処いったんだ !? まだテクノなんてジャンルがはっきりしてなかった頃だけに、このクラフトワークもジャーマン・プログレのバンドとして収録されてますし、ギターとドラムとフルートというなんともいえない編成で、テクノ風味は皆無。フルートは何やら怪しげな機械で音を変えていますし、どっちかいうとプログレというよりも前衛的現代音楽風。因みに、クラフトワークと喧嘩別れしたクラウスとミヒャエルはこの後Neu!を結成。

【追記】これも同じ曲名のものがみつけられない1曲ですね。本物のヴィデオから書き出してるので間違いはない筈なんですが。。。


 つーコトでどうスか。クラフトワークは曲名とファイル名が一致してなかったんで一筋縄では探せず。演奏年でHITさせたです。反対に、どうやっても見つからなかった(マジに存在してない?)のが実はイエス(実際の収録順ではソフトマシーンとクラフトワークの間になります)。
Yours Is No Disgrace/Yes
ジョン・アンダーソン[Vo]
クリス・スクワイア[B]
スティーヴ・ハウ[G]
ビル・ブラッフォード[Dr]
リック・ウェイクマン[オルガン]
というかなり最強布陣での演奏なんだけど、これだけない。ほぼ同時代と云える1972年の同曲の動画はあるんだけど(これはこれで以前紹介したような・・・)、3分ぐらいでブツ切れだし演奏も正直よくない。

 因みにBEAT CLUBの方ではフル演奏だしクオリティもハンパねぇです。演奏シーンの合間に捕まった宇宙人の写真(あの有名なヤツね)が挿入されたり宇宙人の顔みたいなものがグルグル廻っています。んで、背景はこの番組独特というかやはり合成でちょいサイケ。取り敢えず静止画で我慢してね(↓)