幕末といったら・・・

 牧瀬里穂主演『幕末純情伝』だよ。つーか、この映画、主題歌BY-SEXUALなのな(笑)んで、「幕末純情伝」のカップリングが「沖田総司はBカップ」ってかなりキちゃってンのな。廃盤に決まってンだろ。

 ・・・じゃなくて高橋良輔監督作品『幕末機関説 いろはにほへと』に決まってンだろカスが! (長いノリツッコミだったなぁ)というワケで全26話中、
第01話 「凶星奔る」
第02話 「地割剣嗤う」
第03話 「石鶴楼都々逸」
第04話 「裏疑獄異聞」
第05話 「守霊鬼放たる」
第06話 「楽日燃ゆ」
第07話 「蒼鉄動く」
第08話 「仇討本懐なる」
第09話 「黒猫哭く」
第10話 「上野陥つ」
第11話 「一座ふたたび仮櫓」
第12話 「龍馬之言伝」
第13話 「覇者の首入魂」
迄鑑賞。やっヴぇよ、コレ。めちゃめちゃ面白い。虚実混合具合が最強。この場合の実ってのはリアリティと史実の両方の意味なんですね。高橋監督というと一般にはダグラムボトムズといったリアルロボットの人というイメージが濃厚ですが、そっち系以外も名作多数(つーかそもそも高橋監督に駄作無し)です、『機甲界ガリアン』とか凄ぇ面白かったモン。

 なんつーか、高橋監督の魅力ってのは、リアルじゃないものを圧倒的なリアリティで描ききってくれること。こんなコト言うのは空想科学読本みたいでヤなんだけど、例えばリアルロボット筆頭と言っても過言ではないボトムズ、で有名なローラーダッシュ(足の裏のタイヤで走るヤツね。因みにガリアンにも搭載されてます)にしても、実際あの機構ではあんな風に走ったり止まったりはできないハズなんです。

 でも、アレって凄くリアルとして受け容れられるじゃないですか、そこが凄いんですよ。アンリアルをリアルに感じさせる表現上の技巧、それがリアリティなんだとボクは思うんです。んで、それを最も感じさせてくれるのが高橋監督なのだと。だから高橋監督というのはリアルロボットの人ではなくてリアリティの達人なんだと思ってる。

 リアル系のボトムズだろうがファンタジー系のガリアンだろうが、それこそスパーロボット系のガオガイガーだろうが、リアリティはしっかり注入されてるワケですよ。ロボット系だけじゃなくて演出協力・シリーズ構成・各話/脚本として参加された『こどものおもちゃ』だってキャラクターの(効果としてのアニメタッチは表層であってその奥にある)心情表現の部分とか、やっぱあれは圧倒的なリアリティを湛えていたと思うし。

 んで、この『幕末機関説 いろはにほへと』なんだけど、高橋監督本人がそもそも時代劇に精通してるうえに、スタッフの中に“殺陣/時代考証:牧秀彦”ってのを視つけてニヤリ。こういうところが高橋監督のリアリティの一端を支えているワケです。押さえるべきところをこうして押さえているからこそ同時に、古流剣術“地割剣”の使い手である針尾玄藩はりおげんば戦みたいなムチャ(まぁムチャな剣術ですwどっかで似たような効果を視たような・・・と思ったら高橋監督が演出協力してた『るろうに剣心』だったかも知れない。るろ剣の決闘シーンも要所要所での1コマ作画が炸裂しまくってて何気に素晴らしいのですよ)を部分部分でやれるのでありまする。

 つーコトで、まぁボクは社会科目って地理しかやってないから幕末の日本とかよく知りませんが、それでもこれだけ面白がれてるワケですから、そういう知識がある人が観たら更に楽しめると思います。ってかね、津嘉山正種さんのナレーションで即死っスよ。しヴぃれるわぁ。

 因みにこの作品はGyaOで配信してたアニメです。先日最終話が配信されました。ボクは第1話配信からローカル保存してDRM解除しておいたのです(米国 DMCA 法の適用圏内なら違法になるらしいが)。先日OS入れなおした際にうっかりメディアプレーヤーのヴァージョンを11にしちゃったので、次にDRM解除する必要がでたらまたOS入れ直しだから面倒だなぁ。というのも、メディアプレーヤーDRMの解除可能な環境としてはOSがXPでプレーヤーのヴァージョンは9か10なんです。11は不可。あとWindows Updateのカスタムインストール項目のうち“WMDRM 対応 MediaPlayer 用の更新プログラム (KB891122)”が未インストール状態であるのも条件だったような。

 見逃してた人も、ゴールデンウィーク中には期間限定で全話配信するらしいからその気になれば観れます。まぁお金ある人はDVD買えば済む話なんですが(笑)