デスクトップの住人たち

 ボクがパソコンを始めて少し経った頃、“何か”という変わった名称のデスクトップアセクサリー(?)が存在することを知った。女の子のキャラクターと謎の生物(ペットっぽい感じ)がデスクトップ上で会話をするだけだということで、あまり実用性のあるアプリではないが、そこが逆に面白いかもと思った記憶がある。が、当時のボクのヘヴォマシンにはそういうお遊びアプリを動かしておけるような余力は無かったので導入には至らなかった。

 んで、今日唐突にそのことを思い出した。そういやあのアプリ、その後どうなったんだろうか?と。調べてみると色々なことが判った。現在は“何か”から“伺か”になっていることや、キャラクターを動作させるアプリに互換モノが存在すること、数種類の擬似AI(“偽AI”と表記されていることが多い)とオリジナルの台詞の組み合わせで人格形成された1,700体以上のキャラクター(ヴィジュアルは重複するものも結構あるがそれでもかなりのヴァリエーション)が公開・配布されていること、そもそも“何か”に至る迄に様々な騒動があったことなど。因みに擬似AIを含む人格的な部分をゴースト、ヴィジュアル的な部分(いわゆるスキン)をシェルというんだそうだ。なるほど、攻殻か。

 ベースウェアは元々の“伺か”ではなく互換アプリのSSPにした。動作的には本家“伺か”と変わらないしこっちの方が軽いっぽいから。で、肝心のキャラクターだが、この御時世にあってもボクは萌えとかメイドノリが苦手なんでキャラ選考は難航を極めた。「ご主人様〜」って言われてもねぇ。ゲンセンカン主人ならいいけど・・・ってつげ義春かよ。ポキン金太郎。

 そんなワケで“華鈴とおっちゃん”のコンビ(?)をチョイス。陽気な関西娘の華鈴は唐突に関西電気保安協会グランシャトーのCMソングを唄い出したりするので一寸楽しい。あと、「新野 新の大群が攻めてくるぅ!」という台詞(名詞部分はランダム)にやられた。ツッコミのおっちゃんもいい味だしてる。放って置いても“掛け合い”が成立しているのでヘンな虚しさを感じなくて済むというのもツーマンセルのいいところだ。

 メールチェックやプリセットされたサイトを定期巡回して更新されていればヘッドランを表示するという、案外実用的な機能も実装されている。但し、“何か”や“伺か”が開発された当初にはRSSは一般的ではなかったので、このヘッドラインというのは独自形式だと思う。これ、今後に向けてRSS対応になって色んなことができるようになると案外面白いことになってくるんじゃないかと思う。

 VISTAがまだロングホーンと呼ばれていた頃、グーグルデスクトップの第2弾には一足早くロングホーンのサイドバー(もどき)が採り入れられた。また、高機能かつ大型でワイド画面のテレパソが増えることで、ワイドによって広がった部分がサイドバー専用領域となり、今後はそのサイドバー領域の奪い合いが起きるだろうとすら言われていたことを鑑みるにつけ、このヘンの機能実装如何では“伺か”及びその周辺アプリって所謂サイドバー領域の占有者足り得てしまうんじゃないかと思った。


〜おまけ〜
 ゴーストとシェルはベースウェアによって動いているワケだが、環境に合ったベースウェアを導入すればMacUNIX系統でもイケるようだ。その延長かどうかは不明だが、Pocket PC 2002(WinCE)対応のPocket Ghostというベースウェアもある。里々さとりという栞(またはSHIORIと表記。要は偽AI部分の規格を指す用語?)を採用しているゴーストしか使えないが、“華鈴とおっちゃん”には里々が入っている。こりゃ実験するしかないでしょ。

 ・・・というワケでW-ZERO3にもブッ込んでみた(拡大版)。

 W-ZERO3の解像度を強制的にリアルVGAにしてるので、所謂PDAの低解像度とは違うから違和感があるかも知れないが、紛れもなくW-ZERO3の画面キャプです。キャラの背景透過処理とかにメモリ喰いまくるから“なんとか動く程度”だけど。更にCE版は機能も少ないし。でも、“動く”ということが重要なのでそれで充分。そういやW-ZERO3wikiの対応ソフトの中にも書いてないな、コレ(笑)