一番好きなのは若本紀昭時代の『聖戦士ダンバイン』でのナレーション

 『銀河鉄道999』のメーテルと鉄郎を起用した「DAKARA」のCM。メーテルの飲み方、妙に不自然だと思った。そんな、夏のおとずれ。


 『銀河英雄伝説』は第65話「すべての旗に背いて」迄鑑賞。ロイエンタールの屈折っぷりが顕著になってきたような。宇宙一凛とした変態、といったところか。誤読防止にて一筆添えるなら、変態度そのものは大したこと無い。“宇宙一”は“凛とした”にのみ係っている。

 日本語の、微妙にして最大の難点は、語彙の連携性に於いて、期せずして曖昧さを残してしまう危険性を孕んでいることだ。

 私は嘗て格闘界の中心に居た(当時の)佐竹正昭選手を「世界最強のオタク」と評したことがあるが、第三者的には私の思惑とは別の文意で伝わっていたことがあった。

 世界で最も強いうえにオタク・・・幾らなんでも横暴だ。俺は佐竹信者ではない。どちらかというとオタクの中では最も強いのは間違いないが・・・という揶揄的な表現をしてみただけなのに。

 意訳というかナンというか、オタク度が最強だと褒めていると思われた時は、これはもうボク自身の文章力の至らなさのせいじゃないと開き直ったものだ。

 そりゃ、確かに怪獣王子という異名を持っていた彼だけに、一般人よりは断然詳しいのだが・・・問題はそこじゃないワケで。これだから、日本語は難しくて嫌だ。

 そんな、ロイエンタールのお声を出しておられる声優の若本規夫様。近年は個人的に過剰演技気味の域に達しているような気もするが、ご本人の意思ではなくそういうオファーなんだろうと思っている。古くからのファンとしては一寸切ないが。

 このヘンについては、過剰演技の発端と考えられる番組が『投稿!特ホウ王国』のナレーションにあるとか、ウィキペディアでも触れられている(ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%A5%E6%9C%AC%E8%A6%8F%E5%A4%AB)ので詳しくは割愛する。

 ただ、個人的には当時は過剰演技模索期であり、本来の若本先生の最大の魅力である“【漢】声”と過剰が相まって、現在のポジションに直結する深遠なギャグの境地に達したのは、その後のテレビ東京商品降臨』でのナレーションだと思っている。

 僅か2分弱程度ながら、毎回様々なジャンルの新製品を若本先生の超絶ナレーション(クレジットでは「天の声」)で紹介するその番組の面白さたるや他に比べるものがなく、当時大学生だったボクは毎回録画しては何度も何度も再生していたものだ。

 社会人になってから、長らく観ていないが、調べてみたら番組はまだ続いているようだ。もしまだ若本先生がされているようであれば一聴の価値があるので是非。

 因みに、所属事務所のHPにあるヴォイスサンプル(ttp://www.sigma7.co.jp/profile/m_40.html)にて、その尽きぬ魅力の片鱗を聴くことが出来ます。