その色は筆舌に尽し難く

【NEWS】水島新司先生の名作『あぶさん』実写化決定。主人公である酒豪の強打者、景浦安武あぶさん役にアヴリル・ラヴィーンアヴさん

 クランクインはアヴリルの性転換手術後を予定。


 ボクぐらいの世代の人間だと、CDショップをレコード屋さんと言うことも少なくないし、また同世代であればそうした発言に違和感を覚えることもそうないだろう。レコードなんぞ売ってなくとも、レコード屋さんなのだ。CDシングル盤だって、カップリングというよりB面と言われた方が瞬時に理解できるワケで。

 また、メール以外のweb系文章は“書く”でなければすっきりできない。“打つ”という表現は一般的には正しい(タッチペン等での手書き認識を採用しているのなら別だが)のであるが、どうも居心地が惡い。実際のボクにとっては、打つのは苦ではないが書くのは苦痛・・・というか激痛に近い行為なのに。


 赤朱鷺色という色について。古来日本には実に多くの色彩についての呼称が存在していたことは皆さんもご存じかと思う。今では殆ど耳にしない風情のあるものばかりだ。

 ガキの頃、『聖戦士 ダンバイン』のED(曲名は「みえるだろうバイストン・ウェル」)で流れていた歌詞の“あかときいろの〜”というテロップを観ては、異世界ファンタジーの色彩感覚に想いを馳せていたものだ。因みに子供向けアニメということで曲全体の歌詞は基本的に平仮名。

 みつめてごらんよ あなたのなかのほうせきばこをそこにかくれているちいさいころの おもいでいろはあこがれていた あかときいろのねむりわすれる ときめきでしたおもい だせない そんなことないすこしとびらを ひらくだけですバイストンウェルのぞけます

 こんな感じだった。実際、子供には赤朱鷺色なんて色が具体的にどんな色だなんて解りはしない。でもなんとなくもの凄く赤っぽいのだろうと思っていた。今となっては信じがたい事実だが、江戸時代くらい迄は朱鷺なんて鳥は沢山生息していたそうで、群れが飛ぶ様について「空が朱鷺色に染まる」といった表現をしていたくらい。

 大人になってからもずっと富野監督の言語感覚を崇拝してきた。こんなの思いつかねぇよ、みたいな。しかし、今日になって、“あかときいろの〜”は“赤と黄色の〜”であったことを知り、愕然とした。勿論、赤朱鷺色なんて色も初めから存在していない(朱鷺色はあります)。全ては子供の根拠無き妄想と盲信の賜だ。

 でも絶対コッチの方がロマンがあっていい。たとえデタラメであろうとも。子供の発想って素敵だ。オレは今後も、コレについては敢えて脳内誤変換を貫き通したいと思った。

聖戦士ダンバイン DVD-BOX

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