親しき仲にも礼儀あり

 新入社員歓迎会。大して呑まない、そのくせ呑んだら喰わない(個人が喰わないこと自体を惡く言うつもりはない。自分が喰わないからって俺に喰わせることに憤慨するものである)という最惡のおっさん連中の席に坐すことに。

 呑まなきゃ盛り上がらないかと思い、普段のペースよりもかなり飛ばして呑んだ。次々運ばれてくる料理も一向に片付かないのでガツガツ喰った。

 トイレから戻る際に、違うテーブルの空いていた席に坐る。社内で唯一友達と呼べる人がいたので。しかし、既にボクは酩酊していた。

「コレ美味しいよ」ととりわけてくれようとした料理を断る。それは別に大した問題ではない。「じゃあこれぐらい食べれるでしょ」と、ほんの少しだけとってくれたものに対しても「いらねぇっつってんだろ!」と語気を荒げてしまった。周りの空気が一瞬凍った。

 そしてそれ以降もかなり礼節を欠いた、暴言に限りなく近い言動を繰り返してしまった。店を出たところで違うチームの課長にまで
「お前大丈夫か、なんであいつに喧嘩売るようなことしてたんだ?」
とか言われたが、
「知らなねぇっスよ。関係ねぇよ」
とか言った(ような気がする)。駅まで歩く道すがら、地元の友人から結構マジなメールが来てたのに気づき、返信したが、それも後で読み返したらかなりいい加減な返答になっていた(帰宅してから謝罪メールした)。

 更に歩いている途中、先ほど暴言を放ってしまった友達から電話。
「かなり酔ってるみたいだけど大丈夫?」
なんか適当に言って電話を切ったが、その後から少しずつ酔いが醒めるにつれて後悔の念が頭を擡げてきた。

「酔った上でのことなので」という言葉が死ぬほど嫌いな俺。そういえば許して貰えると思っている輩の甘さが嫌いな俺じゃなかったのか。そんなのが免罪符になるなんて有り得ないんじゃなかったのか。

 醒めたとはいえ、正常とは言い難い状態だったが、帰宅中にメール、帰宅後は改めて電話で謝罪。怒るどころか、今日のボクの異常さを気遣ってくれたことに感謝。

 いつものようにブログを書くよう励まされた(基本的に会社の人間はこのブログを知らないが、会社の友人である以前に人生の親友なので)が、どうもそれだけはできそうにない。明日から精神的にお返しします。