そのうちマッシュアップでも
アーティストにとって、最も重要なのは独自の美意識や世界観だと思う。今宵は作詞について。
JUN(THE WILLARD)
向井秀徳(ex NUMBER GIRL)
掟ポルシェ(ロマンポルシェ。)
個人的にこの3人はハズせない。傾向というかジャンルというかヴァラヴァラですけど、好きですね。
THE WILLARDは(一応)パンクにカテゴライズされてはいるが、一般的なパンクロックのイメージとは程遠い。大体、英国と違って日本じゃ反体制の最大手はパンクじゃなくてフォークなんですよ。本物は一握りしか存在しないんですよ。
JUNさんの歌詞が構築する多様な世界。“ここではないどこか”の筈なのに、何故か脳内に広がる状況。時間と場所を容易く超越した舞台の数々は、映画のワンシーンというより小説的な描写(すいません、ボクの中のイメージの小説です。実際は本を読まないので)。
思いっきり日本語詞なのに、日本のアーティストであることを容易に認識できない不思議。俗に“独特の世界観”などというと、退廃的イメージの単語を羅列しただけの歌詞が溢れる中、稀有な存在である。
残念ながら現在は廃盤だらけなので、これから聴こうという方はそれなりに資金力が必要(近作アルバム『TALLYHO』ですら5千円オーヴァーで売られていたりすることも)ではあるが。
NUMBER GIRLについては、歌詞カードを視るのは後回しにすることを推奨したい。最初は全然聴き取れないが、気合を入れて狂ったように聴きまくることで、なんとなく歌詞の一端がみえてくる。
なんとなく解ってきたかな、というところで初めて歌詞カードを視る。自分が思っていたのとは全く違う部分があったりして愕然とするだろう、本当の歌詞に。それが、軟弱な己の想像を遥かに超えた向井ワールド。既に解散してしまったNUMBER GIRLだが、まだまだ記憶から消すワケにはいかないバンド。
対照的なのがロマンポルシェ。の詞。男なら歌詞カードを丸暗記、いや丸呑みするぐらいの心構えが必要だ。なぁに、然して難しい所業ではないだろう。
お前らが普段、街で倖田來未気取りのエロ不細工なチャンネーを視姦するのと同じだけの情熱を注ぎ込めばいいだけだ。申し訳程度にひっそり勃起してる暇があったら男とは何ぞやと考えろッ!
知性と痴性を
三者三様の詞の世界。ベクトルの向きこそ違えど、その長さ・太さ・硬さは皆同じ。どれも立派な男根の如し。随喜の涙を流したいヤツはこれを聴けッ!
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