筋肉少年少女帯だった時期もあったんですが。

高木ブー伝説/筋肉少女帯

 昼休み、ネットをブラブラしてたらファミコンの攻略法満載のサイト発見。まんさいですよ、野村萬斎くらいまんさいです。で、RPG以上に苦手なアドヴェンチャーの攻略法を覗いて愕然。え、最短コースだとこんなモンなの?因みにそれは『ポートピア連続殺人事件

 当時小学生だったんですが、どんだけ知恵を絞ってもバーから先に進めず断念した覚えがあったのですが。。。半信半疑でプリントアウツ(2枚だったので複数形です)。

 帰宅中、例によってペーエスペー起動。攻略法片手にやったら僅か十数分でエンディング。嗚呼、あの頃何時間やっても一向に進まなかったのに。ただ、思ったのは当時の自分が今の自分を見たら呆れるだろうな、というコト。

 絶対に攻略本等に頼らず、自力を信じて(このフレーズってNUMBER GIRLだなぁ)クリアしてきたこの俺だったのに。でももう流石にゲーム用の根性なくなっちゃったしなぁ。格ゲーくらいは本気出してもいいケド、ペーエスペーの操作キーじゃ実力出し切れないし、第一やりたいゲームもないし。バーチャ3を移植して欲しいところ。4じゃなくて3を希望ってか熱望ってか切望ってか渇望。


 最近、ネットのアチコチで俄かに盛り上がっている筋少。ボクなんかはインディーズやその後のバンドブーム直撃世代だから説明不要なんだけど、一応「筋肉少女帯」のことね。

 インディーズ時代にリリースした『高木ブー伝説』でプチブレイク。無力な人間の象徴としてドリフターズ高木ブー氏をフィーチャーした歌詞が印象的で、発売後に高木ブー氏本人から訴えられたこともブレイクに拍車をかけたと思われる。が、実際のところ、本当に訴えられたのかどうか、真偽の程は定かではなかったりするようだ。

 メジャーデヴュー後、『仏陀L』『シスターストロベリー』『猫のテブクロ』に続くアルバム『サーカス団パノラマ島へ帰る』で歌詞を少しソフトにして(?)タイトルも「元祖 高木ブー伝説」として先行シングルでリリース。ジャケイラストを丸尾末広先生が描いていたことでも(一部の人には)話題となった。因みに、インディーズ盤高木ブー伝説」の方は上條敦士先生が描いてます。

 ただ、インディーズからのファンだったボクとしてはこの曲(元祖〜)より「労働者M」のメジャー版が収録されるというコトの方が重要だったんだけど(笑)「労働者M」は筋少の前身バンドであるドテチンズ(空手バカボン筋少と並行してやってたバンドという認識)時代の曲だったので。確か作ったのは斉藤君というメンバーだったかな。

 このヘンについてはフールズメイトの別冊のハイプという雑誌の丸々筋少特集号に書かれてたような。実家にまだ残ってると思うけど。これってプレミアだったりするのかしら。別にイイんだけど。

 んで、そういう掲示板とか読んでて懐かしく思ったんでiTunesの中を検索して色々聴き返してみた。やっぱナゴム(インディーズの時のレコード会社。社長は有頂天のケラさん)時代の曲がイイ。江戸川乱歩とか夢野久作の影響受けまくりで。今だと発禁気味っぽい曲もあるんだけど。

貧乏なお宅の赤子を引き取り
手足外して 人間パズルだ
どんどん出来るよ 即席奇形児
そんな子供を 大量に造って
廉価献売 お安く売ります
心の友達 アナタもいかがかな?
(外道節/筋肉少女帯)

 とか、ね。多分コレってモチーフは江戸川乱歩の『パノラマ島綺譚』とか『恐怖奇形人間』とか夢野久作の『犬神博士』(上記以外の部分に猫神博士という人物が登場します)あたりかと思うんだけど。まぁ、どっちにしても今は完全にアウトですな。

 また、ドリフ系だとどうしても皆「高木ブー伝説」や「元祖 高木ブー伝説」に行っちゃうんだけど、実はもっとダークなドリフ曲があるんですよね。それが「ドリフター」。やはりナゴムレコードからリリースされたアルバム『ノゾミ・カナエ・タマエ』に収録されており、昔からCD化の話すら出ていない曲。

いかりや長介は 背が高い
加藤茶は 人がいい
志村けんは ゴルフが上手くて
仲本工事は 体操の選手だ
だけど どこへ行くのドリフ 地獄へ堕ちて行くの

いかりや長介は すぐ怒る
加藤茶は スピード狂さ
志村けんは 野球賭博
仲本工事の 奥さん死んだ
だけど どこへ行くのドリフ 地獄へ堕ちて行くの
わたしのドリフター 地獄へ堕ちて行くの
ダメだコリャ

だけど どこへ行くのドリフ 地獄へ堕ちて行くの
わたしのドリフター 地獄へ堕ちて行くの

道徳不道徳は問うまい ただ同時刻にその意思を決すとは 
ファシズムの台頭を 君は感じないか?
ジス イズ ア ペン

 単に無力な人間の象徴として高木ブーを扱った「〜伝説」より圧倒的にコッチの方がヤヴァいです。奥さん死んだはちょっと非道いとは思うんだけど、でも好き。特に最後の部分。

“ただ同時刻にその意思を決すとは ファシズムの台頭を 君は感じないか?”
の「同時刻にその意思を決す」とはいかりや長介がオチで言う「ダメだコリャ」のコト。ただ、ファシズムの台頭なんか感じないケドね。ってずっと思ってたんだけど。。。

 でもよくよく考えたらここで言われている“ファシズム”ってのはドリフ内でのいかりや長介のコトなんですよ、きっと。だって、最後の「ジス イズ ア ペン」っていかりやに造反してドリフを出た荒井注のギャグだもん。ここに気づいた瞬間、
うわ、深ぇ〜!
って唸っちゃったですよ、まぉう。あと、この曲には高木ブー出てこないのな。完全に黙殺されちゃってんのかしら(笑)