あの頃はよかった

水谷麻里

 そういや昨日の夜中。TVでジェームス・ディーンのDVDが紹介されてた。ボクの世代だとジェームス・ディーンなんて言われても、当の本人って浮かんでこないんだよね。どっちかって言うと大沢逸美でしょうか。確かデヴュー時のキャッチコピーが
“ジェームス・ディーンみたいな女の子”
という意味不明な感じだったと記憶している。今はあんまし見かけないが、昔のアイドルって必ずと言っていいほどキャッチコピーがあったんだよね。
山瀬まみ:国民のおもちゃ、新発売
だったかな。これもかなりキてるね。他には
中森明菜:ちょっとエッチなミルキーッ娘
『セカンドラブ』あたりまでしか適用されなかったキャッチかしら。歌唱法の変更とともに忘れられた(と思う)。
松田聖子:抱きしめたいミスソニー
ソニーというところは昔から自社アピールが好きな会社で、
天地真理:あなたの心の隣にいるソニーの白雪姫
とか言ってましたね。し、白雪姫かぁ。。。

他には、
アグネスチャン:香港から来た真珠
大場久美子:一億人の妹
ちょっとした大家族。んで、ちょっとといえばこの人
柏原よしえ:ちょっと大物
ちょっと大物という微妙に奥ゆかしい表現が素晴らしい。ちょっとだけの大物とは結局小物ということか?そんな彼女自身がハロー・グッバイ。
南野陽子:純だね、陽子
菊池桃子:REAL1000%
カルロス・トシキの曲とは無関係。
薬師丸ひろ子:ひろ子という字何度ノートに書いたっけ
時代を感じますね。この場合のノートは九分九厘九毛大学ノートを指すと共にこの場合のひろ子は胡桃沢でも中島でも篠でもないワケで。
森口博子:よかった、君がいて
アニメファンは少なからずこう思ってるのかも。名曲アニソン多し。
松本典子:とどくかな、笑顔
“かな”というどこか自信なさげなところがポイント。因みに届いた先は元ヤクルトの苫篠。
浅香唯:フェニックスから来た少女
意味不明。NBAのフェニックス・サンズから移籍、なんて事実もなし。
荻野目洋子:“ハートはまっすぐ”
“は”が引っ掛かる。ハート以外が捻じ曲がってるというワケでもないだろうに。一寸可哀想系。更に可哀想なのがこの人
網浜直子:ちょっと変な女の子
飯島直子と無理矢理組まされたユニット「W-NAO」は痛々しかった。長州みたく「アタシは噛ませ犬じゃない」ぐらい言ってもよかったと思う。当時のW浅野とかの流れだったのか。Wけんじは無関係。
中山忍:15歳、ためらい、小さな決心
これは真っ当。同じ15歳でも
西田ひかる:つまさきでまぶしい15歳
なんてよくわかんないのもあった。
酒井法子:おキャンなレディ
小泉今日子:微笑少女
西村知美:一秒ごとのきらめき…知美
とろりん師匠ってデヴュー時は普通の売り出しだったのですね。

意外だったのは
少女隊:“胸騒ぎ、ザワ、ザワ、ザワ”
てっきり“一心同体・少女帯”だとばかり思ってた。

個人的には水谷麻里(江口寿史夫人)の
“いつもココロはなぞなぞです。”
とか秀逸。デビュー曲の『21世紀まで愛して』も良かった。アイドルは得意分野でもないんでこれくらいで勘弁して下さい。他に面白いキャッチコピーとか知ってる方は教えて下さい。80年代アイドルだと尚よろし。

 折角なんで自分でも女性アイドルのキャッチコピーを考えてみる。
うんこまみれの16歳
堀切菖蒲園駅徒歩5分
ストレートの陰毛
仮出所中の17歳
私、お花の妖精です。ラフレシアですが。
ごめんなさい、ちんこ生えてました
産まれたて、の0歳
産みたて、の15歳

 だめだ、コピーライターには向いてないらしい。