買えばできること。買わなくてもできること。

マギー・チャン

 テレ朝、昨日の夜中の映画。ユン・ピョウが主役だった。久しぶりに観たなぁ。内容が凡庸っぽかった(明朝皇帝陛下付きの近衛兵副隊長のユン・ピョウ。悪党を追ってたら300年後の現代にタイムスリップしたうえに雪山の崖から落ちてそのまま冷凍睡眠状態・・・ってなんじゃそりゃ。しかもヘヴォ特撮だしよ〜)んで脱力。マギー・チャン(かわいい。でも相変わらず高所から飛び降りるスタントをこなしてました)も出てたんで多少悩んだが、やっぱ途中で寝た。


 髪が伸びていたので知り合いの店に。さっぱりした後は何故か彼のPCのメンテを。オレは客だぞ、って別にイイんだけど。

 帰りにHさんのやってる焼き鳥屋で呑む。呑んでたら酒屋の兄ちゃんが配達に来た。フと視た兄ちゃんの左手首に白い輪っか。以前、コンビニで売られてたのを視たことがあるような。

 ファッション性みたいな部分も利用しなきゃならんのは哀しいが、赤い羽根的なダサいアプローチよりは幾らか募金が集まり易そうかも。なかなか考えたモンだ。いっそ、ヴィトンなんかとコラヴォレイトしたら10倍以上の価格で輪っかが飛ぶように売れるのにな(全世界のヴィトンの売り上げの約30%は日本人の購入による)なんて一瞬思ったりもしたんだが、よくよくこの輪っかについて調べてみたら微妙に怪しいシロモノだと解った。
ttp://whiteband.sakura.ne.jp/
ttp://www.geocities.jp/red_band_campaign/index.html
募金じゃないんじゃん。主旨を充分理解したうえで購入するなら、それはそれでいいと思うが、そうじゃなくて善意ある市民なら他に幾らでも選択肢はあるというコトか。

「世界の貧困には、それを生み出す世界の構造の問題があり、それを 変えることなくしては、いくら善意の寄付を積み上げても、貧困 を生み出す速度には追いつけないのです」
とはよくいったものだ。こんな怪しい300円の内訳にしておいて。こんな怪しい“慈善”団体を共催しておいて。

 百歩譲って活動資金をカンパして欲しけりゃ初めからストレートにそう言えばいいじゃないか。イマイチNGOの活動が浸透していないからといって、思いっきり募金活動と錯覚し兼ねないような感じ(危うく私も騙されるトコだったくらい)の売り込みにするあたり、マジ詐欺紛い胡散臭さがプンプンしている気がして、大いに気に入らない。

 仮令、最終的にNGOを通して輪っかの資金が無駄にならなかったとしても、プロモーションの初動を誤った感は拭えないだろう。それについて釈明したとして、「ちゃんと払うからいいじゃないか」と開き直る万引犯のようで釈然としないものがあるだろう。

 チャリティーとかボランティアには自発的に取り組む意識・姿勢が一番大事だと思う。嘗てオールナイトニッポンデーモン閣下が「24時間テレビのボランティア参加の大学生は弁当を残すな」と怒っていたことがあったが、要はそういうコトなんだと思う。

 若い頃は思うところあって私も街頭に立ったりしたものだが、呼びかけている人間の姿勢を通して募金をしようという気になったりならなかったりと、感情論的側面も実はあるように思う。やらされてる感を醸し出してる奴等の募金箱には一銭たりとも入れない。

 そんな募金にしても、結局は“いいことをした自分”的な自己満足で終わってしまっている人は多いだろうから、それ以外の意識的な部分も変えていこう、という理念についてはいいことだと思えただけに残念だ。税金以外でも自分の払った金の流れを把握する必要性が出てきたとは、哀しい時代である。あと、あの輪っかは果たして地球にやさしいのだろうか?