もっと早く観ておくべきだった

BB

ブルース・ブラザーズ
 中学の頃、父のビデオラックに「BB」と書かれたビデオを発見。深夜の映画をよく重ね録りしているテープだ。大人が観たら普通の映画のベッドシーンでも、ガキにはエロいこともある。

 期待を込めてこっそり観たらこの映画で、頗る落胆したのを覚えている。このせいで、ブルース・ブラザーズは俺の中で好きじゃない映画として永らくランクインしていたワケで。

 好きじゃなかったんだけど、あの服装だけはどうにも眼に焼きついておりまして。社会人になってフと思い出し、ブラックスーツしか買わない時期があったくらい。上司に
「こういう会社(アパレルメーカー)なんだから、最低でもスーツは5着くらいは持ってろよ」
 なんて言われたこともありました。黒いのを1着しか持ってないと思われてたようで。そりゃないよ、20着くらい持ってるっての(笑)
んで、
ブルース・ブラザーズですよ!」
って言ったら
「この後葬式行くのか、じゃなきゃ山岡士郎かと思った」
だそうで。。。やっぱ、帽子とサングラスも必要ですかね、ってソコまでできねぇよ(泣)

 話が逸れた。当時は“観た”といってもずっと早送り再生でしたから、内容なんかよく覚えちゃいない。ただただ、期待していたエロシーンが無かったことでの悔しい気持ちだけだった。もう、私もいい大人なので大人として鑑賞でもしようかと思った次第。

 で、感想はというと「物足りない」の一言に尽きる。もう少し丁寧に言うと、「もっともっと聴いていたいのに」となる。ここ最近の音楽系娯楽作品としては「スクール・オブ・ロック」があるが、これと比べたって演奏シーンは全然多い、にも拘らず。だ。つまりそれだけ魅力的なんである。

また、本来ならば会話の途中で突然歌い出す等のミュージカル的演出を拒絶しがちな私だが、そういうコトを言ってられない位の迫力に気圧される。

JBの神父(の教会シーン。JBの歌で踊る信者たちは皆“高田純次ダンス”でしたw)。レイ・チャールズの楽器店店主。もうカッコ良過ぎ。そんな中、特に食堂のおばちゃん役のアレサ・フランクリンに惹かれた。この人の歌声を聴くと何故か涙が出てくるから不思議。キャブ・キャロウェイについては凄さがよく解りませんでした。勉強不足ですわ。

あと、ストリートミュージシャン役にジョン・リー・フッカーというのはどうなんだろう。そんな簡単に、道端に神様みたいな人が転がってていいものか(笑)