咳をしても かずんど (by尾崎放哉)

ひとりと一人

 急いでランチを済ませたかったのだが、自分が猫舌だったことを忘れていた。ちゃんぽん大盛りなんて頼んでる場合じゃなかった。それでも頑張って喰う。鼻水を啜りつつ喰う。昼休みは残り15分を切ろうかというに、勘定を済ませて向った先は銀座のApple Store。そう、アレをこの手で触るためだ。

 あ、シャネルのビルってここだったのか。なんて気にしてる場合か!目的地はもう数軒隣に迫ってるんだ。さて、到着。1Fは半分ショールームって感じ。なかなかイイ雰囲気作りが醸し出されておりました。う〜ん、マイクロソフトじゃこういう演出ってできないんだろうなぁ。

 ユーザがマイノリティであることを逆に誇らしく思えるような落としどころの具体的提案ならやっぱAppleの方が数段上手。ポジティヴな捉え方としてのマイノリティね。「数で覇権はとれなかったが性能そのものは決して劣っていない」と豪語するβユーザー、みたいな。

 スペックよりもデザインやカラーリングの重要性に逸早く着目するなんてやっぱマイクロソフトにゃ無理な発想。ポップでキャッチーなiMacシリーズ以降、女性ユーザをとり込んだ実績は勿論、同業他社の製品はもとより、他の家電メーカーまでがカラフルな製品を作るに至ったことは、その先見性以上に成果があったものと容易に推測できる。そりゃ、ThinkPadのデザインやカラーリングは、優れた武人の持つ或る種の気品のようなものを感じさせてはくれるが、飽く迄も玄人受けの範疇に収まっているように思える。Appleは、いい意味で恥も外聞もなく、形振り構わずに女性を中心にライトユーザの囲い込みにいったところが素晴らしい。

 んで、アレはどうだったかっていうと・・・現在品切れ中だそうで次回入荷予定も未定なんだそうです。ここ(直営店)でこの有様なんですから、会社終わりで行った有楽町のビックカメラソフマップ船橋さくらやにもあるワケないよなぁ。。。まぁ、銀座でちゃっかりスタッフの兄ちゃんの実機を触らせてもらいましたが。いやいや良かったですよ、マジで。軽くて薄くて小さくて白くて。益々物欲が出て来ちゃいました。Appleのアホー!シャッフルとか前面に出さなきゃ普通に興味もって発売日に買ってたかも知れんのにぃ〜。


 そんなこんなで落胆しつつ駅からの帰り道、中学生くらいの女の子が(多分)自宅前で縄跳びしてました。思わず「杉田かおるかよ!」とツッコミたくなったが、ここはぐっとこらえる。ヘンな人だと思われちゃたまりませんからねぇ。今日も今日とて合法コスプレみたいな格好だったワケですし。自分じゃS.A.C.2のOPの草薙素子みたいかなぁなんて思っちゃいても、現実はいいトコ個別の11人(笑)。部屋に置いてある居合の練習用模造刀なんか持っちゃったらシャレになりませんわ。

 つーコトで、やっと鑑賞スタートな「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」。ヤヴァイ、こりゃハマるですよ、まぉう。バラエティ番組で”泣き”がウリの若手ピン芸人を視て、

「あ、”げきだんかずんど”だ!」

って言い出したらかなりハマってる証拠。ま、実際の表記は”劇団一人”ではなくて”劇団ひとり”だから間違うワケないんですがね(笑)

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG DVD-BOX (初回限定生産)

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