誰だ、若い頃のつのだ☆ひろって言ったヤツは(怒)

Jimi Hendrix

〜地上最強のカラテ PART2〜
 第1回世界大会の半ドキュメントみたいだったPART1とは違い、本作はウィリー・ウィリアムスの名を一躍有名にさせた、あの”熊殺し”の半ドキュメント風映画に仕上がっております。オープニングは朝日をモロに逆光で浴びながら、カラテ着を纏った道場生たちが浜辺を走るシーンから始まるのですが、よくみたら道場生に紛れて野良犬も一緒になって走っています。シルエットが間抜け。

 そのあとはラストの熊殺しまで海外支部の稽古風景や前作にも増して見世物的な要素満載のカラテショーなんぞが延々続き、合間合間にウィリーのトレーニングシーンが挿入されるという作り。カラテショーとはいってもそこは極真会。大山倍達館長の5人掛けやPART1の使い回し(!!)による瓶斬り、当時の東京支部長であった真樹日佐夫師範(故:梶原一騎先生の実弟としても有名ですね)の有名な、抜き手による畳貫通が拝見できます。結構モタついてましたが(笑)。因みに字幕用の翻訳は、なんと戸田奈津子先生がやられてました。小銭稼ぎでしょうか。


 そんなワケでウィリーとかオリバーとか、今日は黒色人種DAYだなぁと思い、音楽も黒いモノを聴きたくなった。THE NEVILLE BROTHERS以外だと、ベタで恐縮だがJimi Hendrixくらいしかない(汗)。名盤「Electric Ladyland」を聴く。

 私が最も尊敬するギタリストはKing Crimsonロバート・フリップ翁。「ミュージシャンが集まってバンドが形成されるのではなく、King Crimsonという意思体が私にバンドをやらせている」みたいなコトを言っておられましたが、リーダーの頭が難解ならサウンドやコンセプト全てが難解なバンドであることは確かです。

 インタヴュー1つとっても、インタヴュアーが馬鹿過ぎると言ってまともにとりあってもらえないとか(インタヴュアーは多分普通です。先生の頭がキレすぎるのです)、”フリップの言葉を理解するには最低限行動学の博士号が必要だ”とか皮肉も込めて色々言われたりしてましたが、要は頭がキレまくるうえに超気難しいおじさんなのです。

 とはいえフリップ先生は、ギターに関しては、演奏時の姿勢からピックの持ち方から弾き方から全てを、文字通り神の領域まで高められたお方です。「人間、訓練すればシーケンサーになれる」なんて名言も吐いておられますが、先生のプレイは精密機械以上に正確無比。そんな先生が「ジミは(弾き方が)無茶苦茶ではあるが、兎に角上手い」みたいなコトを言っておられたと記憶しております。プログレの神様が唯一認めた孤高の我流天才ギタリスト。それがジミ・ヘンドリックスなのです。