出るか? 知恵熱

〜世の中をナナメに視るための公開練習〜
欧州委員会、セックスの絶頂シーンを集めたビデオクリップを擁護
 こういう論議が起きることを予見してこの動画を作ったとしたら、かなり頭のいい人です。



〜すいません、今ハマってます〜
 『DEATH NOTE』第八巻迄読了。なんつーか、原作者の思うツボなんだろうな、オレのハマり具合。

 相沢は警察庁に戻って尚、キラへの執念を失っておらず、独自に仲間を集め、対策を講じ(パトカーのスモーク)、火口の逃亡を阻止するという意味で、Lたちの手助けに一役買っている。結構いいシーンだ。

 が、悲しい哉スモークを貼ったパトカーの存在意義は、そこに貼ったりする手間がかかっている(すぐにできるものではないという)ことを証明するためだけである。つまり残念ながら実用性ということになるとダメダメだからだ。フルフェイスのヘルメットの方が車を降りても顔を隠したまま歩き回れるという点で遥かに有利でしょ。

 まさか、相沢自身がアフロだから(ヘアスタイルが崩れるのを気にして)メットを被りたくなかったってコト!?w


 火口の死後、Lはどうしてレムに対して現在のデスノート所有者を確認しなかったのか? 因みにレムが「現在の所有者は誰か?」という問いだと答えられないのであれば、真の捜査本部内にいる全員が一人ずつレムに対し
「現在のノートの所有者は自分か?」
と確認していけばよかったんだけどね。俺がLなら絶対そうさせる。

 あと、【次の殺人は13日以内。これ以上間を空けると死ぬ】という使用規則(実はブラフ)の確認方法を人道的観点から行わなかったことに頗る違和感。過去に偽Lとして死刑囚をデスノートの犠牲にしてみせたワケだからこの場合も死刑囚を使えばよかった筈だ。つまり、

 14日後(それ以前でも可)に死刑執行を控えた死刑囚Aを使い、今日これから死刑になる死刑囚Bの名前をデスノートに書かせればいいのである。Bが死んだらデスノートに名前を書かれた人間は死ぬ、という部分が立証できる。

 んで、Aの本来の死刑執行日は14日後(それ以前だった場合は14日後まで一旦延期しておく)だから、ノートの規則が本当ならば14日後にAは死ぬ。死ななかった場合はノートに書かれていた規則がブラフだと判る(判った時点でAは死刑に処すればいいだけである)。

 法律上の問題は、Bの死刑執行が公式な死刑執行人によってではなく同じく死刑囚によってデスノートを用いて行われたことぐらい。まぁデスノートなんてものが実在し、それを検証するならこれぐらいは些細な問題だろう。


 個人的には、レムがLの前にワタリもノートで殺したことは月にとって想定外(の好都合)として描かれていたことに超感心。

 月がレムを完全に誘導してワタリとLをレムのノートで殺させて自らも(レム自身が好意を持ったミサを助けたとして)死ぬという出来過ぎた事態にもっていくよりも、同じ状況を形成するのに偶発性を付与した分だけ読者にとっての胡散臭さ(或いは興醒め度)が激減する。

 んで、代わりに発生するのが擬似リアリティ(?)。つまり、本当は単に展開上都合のいい状況や心理戦の解釈を唯一無二の条件や選択だったと読者に信じ込ませてしまうのである。これこそがこの作品の真に凄いところだとボクは思っている。マジな話、トリック的な部分以上にここが作品のヒットの鍵になっている筈。


 余談だが、前述の“もし俺がLなら”以外で、唯一無二ではなかったもう1つ(他にもまだあるかも知れないけど)の可能性を更に考えてみる。

 例えば誘拐された粧裕と交換でメロの組織にノートを渡してしまったワケだが、ボクならば“一部本物”の偽ノートを用いる。デスノートは切れ端でも有効、というヤツだ。要は身代金として用意された札束の、上1枚以外は新聞紙、という定番の方法。偽デスノートの、最初の1〜数ページだけ本物のノートを破ったものにしておけば、最悪でもノートで死ぬ人間が最小限で済む。

 この時点ではメロ側もノートの詳しい情報が無いワケだから、「最初のページから使っていかないと書き込んだ人間が死ぬ」とか適当なことを言って本物の切れ端をテストで使わせさえすれば(その部分は本物なんだから)当然信用するだろう。

 時間との戦いでいったらメロ側の方が焦ってるんだから、最初の数ページしか本物じゃなかったら? なんて気にしてその場で何人もテストしてる余裕はない筈。あとでバレたってメロはキラを恐れて夜神総一郎粧裕は殺せないでしょ。うんうん。

 ってか、Lとワタリは死に、月が二代目Lとなり、初代Lの意志を継ぐニアが出てきたりメロ側にノートが渡らないと作品として面白くならないんだった。そんなこともわかんないオレって・・・ネタにマジレス状態ってヤツか。。。


 あとこれはもう完全なるオマケだが、南空ナオミはノートに名前書かれたけど実は死んでなかった(独自に捜査をしていて最終回付近で再登場)、という展開を予想してるんだけど、ダメか?

 因みにボクの邪推では、登場シーンでは式を挙げていない状態だっただけで、ナオミの親父がここにきて結婚に反対し出したので実力行使って感じで入籍してしまっていて、実は南空の苗字は変わっており、その直後にレイ=ペンバーが月に殺された、というパターン。

 だから月はナオミの免許証を見て本名を知ったと勘違いしただけで、実は免許の(苗字の)書き換えがあの時点ではまだ済んでなかった(旧姓のままだった)としたら・・・!?みたいな。

 でも「レイ=ペンバーは婚約者」みたいなこと言ってたしなぁ。。。あ、でもナオミも知らない間にレイ=ペンバーが婚姻届出しちゃってたらイイのか? う〜ん、このテのことはよく分からん。


 しかしまぁ、読者サーヴィスか何かわからんが、部分的に月やLの上(裏?)を看破する楽しさというか余地みたいなものをわざと残してるあたり、原作者、大場つぐみ先生の途方も無い余裕を感じ、怖くなる。荒木先生とはまた別の感じかしら。んで、この人についてのボクなりのプロファイリングについてはまたそのうち。