井上陽水だってアンドレ・カンドレ

 出社するとアマゾンさんからメール便が2通。『パパイヤパラノイア1984-2002-->TWIN VERY BEST COLLECTION』と『Tokyo No.1 Soul Set/OUTSET』帰宅中に聴きたい欲望を抑えられず、会社のPCにインストールしてあるiTunesにかける。あ、仕事中に、じゃないですから。

 帰宅中に全曲聴ける筈も無く(3時間半もかかっちゃたまらんよ)、帰宅後・・・というか今もこうして聴きながらブログを書いてる状態。

 女の子バンドだからってナメちゃイカンと万人に知らしめんとする演奏力(ZELDAもそんな感じしてたなぁ)も然ることながら、B&Voの石嶋由美子さん(現在はG&Vo)のヴォーカリストとしての表現力は圧巻。

 不勉強な者は戸川純っぽいと言うかも知れない。確かに声質は少し似ている。が、どちらがどちらのマネをした、というものではないと思う(世に出たのは双方とも1984年)。こういう声質を最大限活かそうとした場合、必然的に(一部)同じような過程を経ることになったというだけなのだ。

 余談だが、嘗て『さくらももこオールナイトニッポン』の声が似ている人をゲストに呼ぶ企画で、シンガーソングライターのイルカさんと声優のTARAKOさんの2名が一度に出演したことがあったが、やはり地声が似ていると喋り方迄似てしまうものなのだと否応無く認識させられたものだ。勿論ボクは聴き分けられたが。

 どちらも子供声として似ている一面があるが、厳密に言うと石嶋さんは少女寄りで純ちゃんは少年寄りだと思う。ただ、大人声となると違いが顕著に表れる。なんというか、もうキャラクターの違いである。健全と不健全(笑)

 ややもすると時代の徒花的と容易に斬り捨てられてしまいそうなヒステリック系絶叫型パンクバンドのままで終わらず、途中でスタイルを大幅に変えながら(ベースをギターに持ち替えたこともそうだが、何より打ち込み中心のサウンドに方向転換したのは物凄い決断だと思う)も現在に至るまで活動が止まらなかった秘密はここにあると感じた。

 本作は、宛らヴォーカリスト石嶋由美子進化の記録と銘打っても不思議が無いようなもので、表現者としてどんどん進化していく過程が赤裸々に刻まれている。兎に角魅力的な、声や唱法の引き出しが多い人です。

 それにしても、どういうワケかボクが好きな女の子バンドというのはデジ系に移行してしまう(否定も肯定もすることではないんだけど)なぁ。ハバナエキゾチカのニョニョールとシュガー吉永も今じゃバッファロー・ドーターだし・・・因みにニョニョールさんはバッファでは大野由美子として活動。名前って大事だなって身に沁みてかどうかは不明(笑)


 あと、気づいたらこのタイトルに改名して3年目に突入してました。んで、ボタン1つ追加。