彼に教わる資格無し。されど我に教える資格更に無し。

 休日出勤扱いにて、朝からPCのイントラネット用ユーザアカウント作成及び商品出荷・在庫検索等々の社内専用システムの設定。各部署から精鋭が来ると訊いていたのだが、蓋を開けてみればド素人と超ド素人ばかり。昨日作成したマニュアルも全く役に立たず。

 四人一組で一項目ずつ皆でクリアしていく方式を採用するにあたり、講師役を拝命するもテンション下がりまくり。街のパソコン教室以下。
「はい、ここで右から2番目をクリックして・・・あ、右クリックですよ」
「右クリックで摘んだままでこっちの枠(ウインドーです)まで持ってきて手を放して、“コピー”をクリックして下さいね〜」
「それはマイネットワークですよ〜。マイコンピュータの方ですよ〜」
「ユーザ名とパスワードは手元のマニュアルの通りに入力して下さいね」
うぉ、一本指入力!PC界の王貞治ですか。しかも誤入力の嵐。たった数文字のアカウントもパスワードも満足に入力できねぇわで猫の手以下。オマケに人の話をちゃんと聴けないデクの棒共。

 1分以内に数百文字入力しなきゃいけないとか、逆立ちしながらマウスを操作しなきゃいけないとかって超人的なスキルは必要ないんですよ。キーボードを順番通りに押すだけです。PingIPアドレス関係以外は一度に10文字以上入力する場面なんかないんです。一言一句俺の説明通りにやれば誰だって出来るように言ってるんですコッチは。

 兎に角生真面目な人に来て欲しかったなぁとつくづく思った。出来ないクセに話も聴かない。その枠(ウインドウのコトね)はまだ閉じないで下さいねって言ってるだろ!みたいな。

 普段は至って紳士的な人なのに、ある局面になると急に性格が変わる人を総じて○○ヤクザなんて言いますね。ハンドル握ると攻撃的になる車ヤクザとか、ベッドインした途端に荒っぽくなるベッドヤクザなんて人もいるそうですが。

 なんつーか、ボクもそういう気があるっぽいのが判りました。教える立場にある状況では、言うこと聴かない生徒にはトコトン暴言を吐いてしまうという。。。仮令年齢が1回り以上上の大先輩であろうとも。
「それ違いますよ〜。さっきも言いましたよね〜」
だったのが、30分もすると
「日本語ワカリマスカ?」
「今日何しに来たの?」
「オイ、何度目だよ!」
「やる無ぇんなら帰れよ!」
「無駄な仕事増やしやがって!」
 今迄リアルで発したコトの無いキビシイ語彙の連発。自分でも正直ビックリ。その人に怨みなんかこれっぽっちもない筈なのに。その人も
「あ〜、ごめんごめん(笑)」
だったのが
「すいませんすいません」
って泣きそうになってた。でもそういうの視ちゃうと余計ダメですね。泣けば済むと思ってんのか、みたいな。泣いてないけど。これが真性ドSモード発動ってヤツかも。マジ教職に就かなくて正解だったかもね。

 いや、彼に知識がないことには全く怒っていないんです。かつての自分自身が教わる立場だった時にどういう姿勢で臨んでいたかを鑑みると(相手が年下だろうとナンだろうとこっちが教わる以上は敬語だし、言われたことをしっかり聴いて兎に角その通りにする。勿論学校の勉強は例外ですが)、言う通りしない人にはかなり厳しくなってしまうんです。

ってか、
「一緒に作業を進めるように」
って言われてたんなら皆同列だからボクもこんなに暴言吐かないで済んだんだけど。講師役ということで本人にやらせるとなると手を出せない(暴力じゃなくてその人の分までやってあげちゃうという意味ね)分、口が出てしまうようです。それにしても、言い過ぎたとプチ反省。週明け謝るつもり。あとは、彼が実はドMであることを祈るばかり。