ダッシュげっぺい

　目覚めたら、実家。そうか、祖父の米寿の祝いをするからと召集されたんだった。フと時計をみれば10時半。
「もうちょっと早く起こしてよ。11時からお祝いの会食なんでしょ」
「何言ってんの。17時からよ。第一、○○ちゃんたち(従姉妹)が朝出て11時に間に合うワケないでしょ」
・・・まさか勘違いだったとはな。午前中だとばかり思っていたから昨日あんな思いまでして帰ってきたってのに。

　午後になり、どこからともなく親戚が集まり出した。こういう時って毎回なんだが、誰が誰だか把握できない。特にオーバーナインティの年寄り兄弟なんて皆同じにしか視えないワケで。

　夕方から料亭に移動。会食。祖父はいつの間にか例の衣装になっていた。孫の私と違って、普段からあまり派手な格好はしない人なので、妙に新鮮。麦酒と焼酎(今日は米)を大量に摂取して、19時の時点でかなりフラフラに。

　叔父家族はウチに泊まって明日帰るということで、帰宅後も団欒が続いた。茶請けに出てきた、妹が台湾から一時帰国する直前に2時間も並んで買ってきたという有名店の月餅(中秋節の時期なんで普段以上に混んでたというダケだが)は旨かった。基本的にあのテの甘い物は苦手なのだが、コレはしつこくなくてよかった。我々が一般的だと思っているベーシックなタイプの月餅で充分旨かったが、中に家鴨の卵が入ってるヤツは更に旨かった。